タイパ至上主義の時代に、あえて3日かけて餃子を作る理由
- キオラ!ロトルア
- 1 日前
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モノやサービスを選ぶ際、「コスパ(対費用効果)」や「タイパ(対時間効果)」が重要な判断基準になる昨今。
毎日の家事、特に食事作りにおいても、効率を意識する場面は増えているように思います。
日本の冷凍食品のクオリティの高さには、驚かされるばかりで、私も日本にいた頃は、忙しい時によくお世話になったものです。
なかでも「調理の手間を省く」という点において、異次元の進化を遂げているのが冷凍餃子ではないでしょうか。
油も水もいらないのにフライパンに張り付かない商品があるかと思えば、今やフライパンすら不要で、レンジでチンするだけで見事な焦げ目がついた美味しい餃子が食べられる時代です。

最新技術の詰まったそんな商品が、いま私が暮らすロトルアでは手に入らないのが、なんとも羨ましい限りです。
ニュージーランドの「冷凍餃子事情」と、手作りの動機
もちろん、ニュージーランドでも冷凍餃子が買えないわけではありません。
地元の一般的なスーパーや中華系スーパーのショーケースをのぞけば、さまざまな冷凍餃子に出会えます。
定番のポークだけでなく、海老、チキン、ビーフなど種類も豊富で、現地の人々にも大人気です。

ただ、個人的に「惜しい」と思う点が2つあります。
1つは、大皿にどっさりと並べたい派の私にとって、少しボリュームが物足りないこと。
もう1つは、中華系の冷凍餃子は「水餃子」が主流のため皮が厚く、餡も日本の餃子のような「ガツンとニンニクが効いた味」とは少し異なることです。
「食べ慣れたあの味を、お腹いっぱい食べたい」
そうなると、やはり自分で腕をまくるしかありません。
しかし、ここでまた現地の壁にぶつかります。
スーパーで売られている市販の皮はどちらかというと厚手仕様で、サイズも小ぶり。
焼き上がりがパリッと仕上がり、餡をぎっしり詰められる大判の薄皮が欲しいのに、理想のものが見つからないのです。
こうして、「皮から手作りする」という私の2日間の餃子作りが始まりました。
こだわりを詰め込む、3日間の餃子づくり
【1日目】生地を仕込み、一晩寝かせる
薄力粉と強力粉をブレンドしたものに、塩を加えた熱湯を回し入れてこねていきます。
なめらかになった生地を細長く整え、冷蔵庫で一晩じっくり休ませることで、モチモチとした質感に育ちます。

【2日目】成形と、こだわりの「白菜餡」
翌日、生地を小さくカットし、めん棒で1枚ずつ丸く伸ばしていきます。
目指すのは、市販の皮より一回り大きい、具をたっぷり包める食べ応えサイズです。

皮が出来上がったら、いよいよ餡作り。
ここで私はキャベツではなく「白菜」を使います。
ニュージーランドで主流のキャベツはヨーロッパ原産のもので、煮込みやオーブン料理に適した、葉が厚く水分の少ない品種です。
そのため、日本のキャベツに比べると少し固く、甘みも物足りなく感じてしまいます。
その点、英語で「チャイニーズ・キャベジ」と呼ばれる白菜は水分が豊富で、日本の餃子のジューシー感を再現するのに最高の代用野菜になってくれます。
ニンニクをしっかり効かせた特製餡を、手作りの皮へ贅沢に閉じ込める。
トータルで50個弱、大満足のボリュームが仕上がりました。

【3日目】プロの技(?)で焼き上げる
生餃子は包み終えたら、1分でも早く冷凍庫へ。
そうすることで水分の分離を防ぎ、肉や野菜の旨味(ドリップ)をギュッと閉じ込めることができます。
翌日、いよいよ自家製冷凍餃子を焼くステップへ。
ここでの焼き担当は夫です。
かつてラーメン屋でのアルバイト経験があるため、餃子の焼き加減に関してだけは私より一枚上手。
今回も見事な焼き目に仕上げ、悦に入っていました。

まとめ
皮づくりから餡の仕込み、包み、冷凍、そして焼き上げまで。
レンジで3分チンすれば餃子が食べられる現代において、延べ3日を費やして餃子を作る。
コストパフォーマンス(コスパ)は計算していませんが、タイムパフォーマンス(タイパ)に関しては、計算するまでもなく最悪です。
しかし、自分の好みを100%反映させ、手間ひまかけて作った餃子を頬張ったときの味と満足感は、何物にも代えがたいものがあります。
そうした意味では、味や大きさを自由にカスタマイズできる「カスパ」は最高。
料理好きな私にとって、粉をこねて包むプロセス自体が娯楽になるため、エンタメ・パフォーマンスとしての「エンパ」も高め。
さらに、素材を厳選して余計な添加物を入れない安心感という意味で、ヘルシー・パフォーマンスの「ヘルパ」も良好です。

……と、色々と理屈を並べて長くなってしまいましたが、要するに「苦労して自分で作った餃子は、やっぱり美味しかった」というお話でした。
タイパ重視の日常から少し離れて過ごす、こんな週末の手仕事も悪くないものです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。





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