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NZの活火山(エグモント山・ナウルホエ山・ルアペフ山・トンガリロ山・タラウェラ山)は北島に集中しています。過去160万年のNZの火山活動のほとんどはルアペフから離島のファカアリ島まで広がるタウポ火山帯(長さ350km/東京〜名古屋間に匹敵)で発生しました。南島にも火山はありますがいずれも休火山です。

タウポ火山帯

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2世紀末のタウポ火山の巨大噴火の影響は日本も免れることはできませんでした。当時の日本(倭国)では冷夏となり2年続けて大飢饉が発生しました。神頼みとなった時、権力者の権威は失われ代わりに天気を操る卑弥呼が女王に擁立されたと言われます。日本初の王の誕生にはNZで起きた大噴火が関係していたのです。

卑弥呼とNZの噴火の関係

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クリーンエネルギーの開発に力を注ぐNZはエネルギーの安全保障において世界で2番目にリスクが低い国と評価されています。NZは2つのプレートの間に位置しているため他国よりも地熱エネルギーへのアクセスが良好です。特性を生かした地熱発電は再生可能発電の約2割を占める重要なエネルギー源です。

豊富な地熱資源を活用

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地熱開発で難しいのは十分な蒸気や熱水を確保できる地熱貯留層の割れ目を探し当てることです。NZのGNSサイエンス社は地下調査やデータ解析を通じ熱水がある位置を特定することを得意としています。掘削回数を減らしたり温泉を含め環境負荷を最小限に抑える解析技術は日本の地熱開発で活用されています。

NZの解析技術が日本で活躍

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26500年前タウポで発生したオルアヌイ噴火。大気中に放出された大量の火山灰やガスは太陽光を反射する日よけの役割を果たし寒冷化をもたらしました。気温は1℃変わるだけで大きな気候変動が起きます。オルアヌイと同レベルのトパ湖噴火では地球の気温が4℃も低下し何世紀も干魃が続いたと考えられています。

世界史上最大級の噴火

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ピンク&ホワイトテラスはNZ最古の観光名所で世界8番目の不思議とも呼ばれたシリカテラスです。トルコの世界遺産パムッカレに似た景色が広がっていましたがタラウェラ山の噴火(1886年)によって破壊されてしまいます。近年の研究によってロトマハナ湖の湖面下約60mでピンクテラスの一部が発見されました。

NZ最古の観光資源が消滅

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地熱は気象条件に関係なく安定して発電ができるエネルギー源です。CO2排出量は化石燃料の中で最もクリーンな天然ガス発電よりも少なく環境負荷が低いのも特徴です。また排出されるCO2の大部分を隔離する技術を開発中で実現すれば地熱発電のCO2排出量は無視できるレベルまで減少すると考えられています。

安定・クリーンな地熱発電

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東京23区に匹敵する面積を持つタウポ湖はNZ最大の湖です。過去5千年で最大規模のタウポ火山が噴火した後マグマだまりが空洞化。その後にできた大釜のような陥没盆地に水がたまってできたのがタウポ湖です。噴火による壊滅的な被害は約2万km離れた場所にまで及び一帯に火山性降下物が拡散したと言われます。

NZ最大湖は噴火の産物

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タラウェラ山の噴火でできた渓谷に世界最大の間欠泉、ワイマングガイザー(1900年〜1904年)が噴出しました。高さは最大450mに達したと言われ、現在世界最大の間欠泉スティームボート間欠泉(最大高さ91m)のおよそ4倍にもなります。東京タワー(333m)と比べてもはるかに高い間欠泉だったことが驚きです。

世界最大の間欠泉

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1958年に世界初の熱水型地熱発電所が操業を始めたワイラケイ地熱発電所の発電機やタービンは日本企業のものです。地熱発電用のタービンは日本企業3社(東芝・富士電機・三菱日立パワーシステムズ)で世界シェアの約7割を占めるほどでNZの地熱発電開発において日本の技術は必要不可欠なものになっています。

欠かせない日本の発電設備

ロトルアを含むタウポ火山帯では過去に大小含め様々な規模の噴火が発生した歴史があります。また豊富な地下エネルギーを利用した地熱開発はニュージーランドならではの特徴です。
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