高金利通貨とも呼ばれるNZドル。2024年1月現在、銀行の定期預金の金利は1年満期で6%もあります。当然お金を借りる場合の金利も高く住宅ローンは軒並み7%台です。政策金利(5.5%)が利下げされると市中金利も低下しますが、それには物価上昇率が十分に下がることが必要不可欠の条件になります。
金 利
平均労働年収は7.9万ドル(約700万円)、最低時給は$23.15(約2100円)です。一見高く思えますが物価も高いため経済的な余裕はそれほどといった感じです。賃金水準は年々上昇している一方、隣国の豪州の平均年収は10万NZドル(約900万円)とさらに高いためNZから豪州に移住をする人が少なくありません。
労働賃金
NZの主要輸出品目は乳製品(粉ミルク・チーズ・バター等)、肉類(牛肉・羊肉等)、食品(蜂蜜・キウイフルーツ等)、飲料(ワイン等)などの農産物で全体の4割を占めます。また生産物の8割〜9割は輸出され国内で消費するのはわずかです。近年、木材の輸出が伸び丸太の輸出量が世界一位になったこともあります。
輸出品
対円では歴史的に1ドル60円から90円の間を推移してきたNZドル。現在 (2024年5月時点)の為替はNZ$1=92〜93円とかなりの円安水準です。NZで利下げが開始されると日本との金利差縮小から再び円高傾向になると予想されていますが2025年以降になるものと考えられています。
為 替
失業率は4.3%(2024年5月時点)と歴史的に低い状況ですが景気減速とともに徐々に上昇しています。NZで不足している職能(例:板金・溶接・IT等)を持つ人は仕事を得やすくビザ取得において有利になる傾向があります。日本では雇用需要が多くない職種であってもNZでは仕事に困らないといったこともあります。
失業率・雇用
NZの主要貿易相手国は中国・豪州・米国、欧州です。特に中国への輸出額は桁違いで重要な取引相手国となるため政府の外交姿勢は中国寄りです。輸入額も中国がトップで主に電気製品を中国に依存しています。また近年、NZは宇宙産業に力を入れていることから米国から航空宇宙関連部品の輸入が増えています。
貿易相手国
2021年後半から物価が急激に上がり1年後のインフレ率は7%超となりました。2024年4月時点のインフレ率は4.0%と一時に比べると低下しましたがまだ高めの水準です。鶏卵(12個入)は$7(630円)、ガソリンは$2.65/L(240円)、日本で450円のビッグマック(単品)は$9.60(860円)と2倍近いです。
物 価
NZの住宅価格は高く中央値は80万ドル(7200万円)、オークランドに限ると100万ドル(9000万円)にもなります。家賃も上昇しており中央値は週$620(約5.6万円)、月$2660(約24万円)という水準です。政府は住宅供給に力を入れていますが移民が急増しており需要に追いつかないのが実情です。
住宅価格・家賃
NZにも小規模ながら株式市場があります。乳製品売上高で世界トップ10に入るフォンテラ、フラッグキャリアのNZ航空、国際物流のメインフライト、NZの玄関口オークランド空港などNZを代表する企業が上場しています。現地在住で一定条件を満たす方はNZ株を購入できます。知られざる優良株が潜んでいるかも?