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NZの保護活動が結実!飛べない鳥カカポの雛が70羽誕生!


人間が住み着く前、ニュージーランドの陸上には哺乳類が生息していませんでした。

動物たちの生態系は弱肉強食で成り立っていますが、当時の鳥たちには「天敵が存在しない稀な環境」がニュージーランドという島だったのです。

陸上に降り立った鳥たちは危険にさらされる事なく自由に餌をついばむことができました。

捕食動物から逃げたり、遠くまで餌を探しに行くこともない。

飛ぶ必要性がなくなった鳥たちの羽は退化して、いつの間にか飛べなくなってしまいました。

その後、人間たちがこの島にやってきて、飛べない鳥たちは危機にさらされます。

先住民族のマオリ族がニュージーランドに住み始めたのが9世紀頃と言われ、ヨーロッパ人が入植し始めたのは18世紀頃です。

人間による乱獲や森林の減少によってニュージーランドでは75種類の動植物が絶滅してしまいました。

その中で最も多く消えてしまったのが鳥類の59種です。

絶滅した鳥の中で有名なのは「モア」と呼ばれる恐竜のような鳥で、頭の高さが二階のベランダくらいまであるほど巨大でした。

猫が虎のミニチュア版だとした、モアのミニチュア版はダチョウです。

ダチョウは足が速く、最速スピードは時速70kmに達すると言われます。

人類最速のウサイン・ボルト選手の最速が時速45kmなのでダチョウがいかに速く走れるかがわかりますね。

モアはダチョウよりも大きいので走るスピードはもっと早かったはずです。

しかし、悲しい話ですが、モアには別の早さもありました。

それは人間が絶滅に追いやる早さ。大型動物では最速のスピードだったとニュージーランドの環境報告書に記されています。

では、現代の鳥たちの状況はどうなのでしょうか。

絶滅しないまでも個体数が減って絶滅の危機にさらされている鳥たちが多いのが現状です。

環境保護に力を入れているイメージがあるニュージーランドでも、海鳥で90%、岸辺の鳥は80%がそのリスクにあると報告されています。

にわかに信じられないほど高い割合ですね。

絶滅危惧種の鳥の中で最も認知度が高いのは、ニュージーランドの固有種であるキウイバードではないでしょうか。

国鳥であるキウイバードを守るため人工孵化や天敵動物の駆除などの保護活動を長年にわたって行ってきました。

そしてその成果が現れて現在は5種類のうち2種類のキウイバードが絶滅の危機から脱するまで個体数が回復しています。

ロトルアのレインボースプリングスネイチャーパークにもキウイバードの人工孵化の保護施設があり、昨年は英国王室のヘンリー王子夫妻が訪れて話題にもなりました。

モア、キウイバード共に飛べない鳥ですが、ニュージーランドには他にもそうした特徴をもつ固有の鳥がいて、やはり絶滅危機と戦っています。

その中の1種、カカポという鳥をご紹介したいと思います。

カカポはマオリ語で夜のオウムという意味です。

世界で唯一「夜行性」のオウムで、体の重さは2kg〜4kgもあります。

普通のオウムの体重は500g〜600gですので、オウム界のマツコ・デラックスのような鳥なのです。

カカポは長寿の鳥としても知られています。

最長で90歳くらいまで生きると言われ、人間と同等かそれ以上に長生きする鳥なのです。

長く生きられるにも関わらず数が減ってしまっているのは、カカポの捕まえやすさが原因にあるといえます。

目の前に敵が現れた時にカカポが取る行動は、なんと静止。

死んだふりとは違い、ただ固まって動かなくなるのです。

これでは絶滅危機に追いやられてしまうのも無理はありません。

現在は離島にある保護区でのみ生息していますが、その数はわずか140羽あまり。

あまりにも数が少ないので全てのカカポには英語やマオリ語で名前がつけられています。

そんなカカポに嬉しいニュースがありました。

今年の繁殖で70羽もの雛が誕生したのです。


(出所 Stuff.co.nz)

全ての雛が無事、成鳥になれるかどうかはわかりません。

しかし、ニュージーランドの鳥の中で最も絶滅の危険性が高いカカポの雛がこんなに誕生したのは大きな進歩です。

愛らしい顔つき、ずんぐりむっくりの体型、人なつっこさ、どれをとっても可愛いカカポ。

保護活動が実を結んでこれからもっと増えてくれたらいいなと思わずには入られません。


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