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この夏日本(東京)でマオリ文化を体験してみよう!



多民族国家のニュージーランド。


その中で最も多くの割合(7割以上)を占めるのがヨーロッパ系の人々です。


しかし、ヨーロッパ移民がニュージーランドに住み始めたのは1830年代後半。


その歴史はわずか200年ほどなのです。


では、それまでニュージーランドは無人島だったのでしょうか。


そうではありませんね。


ポリネシア諸島から渡ってきたと言われる先住民族のマオリ族がすでに暮らしていました。


マオリ族は今から1300年ほど前に、ニュージーランドに”移住”していたと言われています。


当時、目印もない海を航海するのはとても難しく、勇気がいることでした。


しかし、冒険精神あふれるマオリ族は、夜空の星を頼りに航路を定めて海を渡ります。


海上で安定を保てる「双胴のカヌー」など、当時としては非常に高度な造船技術も持っていました。


知識と技能を持つマオリ族は独自の言語、「マオリ語」でコミュニケーションを取っていたものの、マオリ文字というものはありません。


自らの歴史や文化を後世に伝えるために、マオリ族が編み出したのが、唄・舞踊・伝説・彫刻・入墨などの表現方法です。


日本人に有名なのはラグビーのNZ代表チームオールブラックスが試合前に披露する踊り(ハカ)ではないでしょうか。


ハカは大きな声で掛け声を発しながら、腕や胸を叩き、目を見開いて舌を出したりする、迫力あるパフォーマンスです。


これらの踊り・言葉・表情が一体となって表現されていて、全ての動きにはちゃんと意味があります。


ハワイのフラダンスも表情やハンドモーションに意味があるそうですがそれと同じですね。


文字がなかったゆえに独自の文化が生まれ、特にマオリの彫刻は非常に繊細で、高い技術が必要となります。


ロトルアにはマオリの伝統工芸技術を守るために設立された、国立の専門学校(マオリ芸術工芸学校)があります。


間欠泉で有名なテプイア内に校舎があり、入場者は誰でも校内を見学できるのでおすすめです。





ただ、興味があっても日本からロトルアまで行くのはちょっと大変ですよね。


そんな方に朗報です。


今年の8月1日から31日まで、東京ミッドタウン(東京都港区)で、「TUKU IHO 受け継がれるレガシー展」が開催予定。


この展示会は世界各国で開催されていて、今年は日本でマオリ文化を体験できます。


ニュージーランド政府とニュージーランド航空の支援によって、入場料はなんと無料。


マオリ芸術工芸学校の教員や学生が製作した彫刻や芸術作品が展示され、伝統彫刻技術の実演も行われる予定です。


また、8月1日から14日まで、ハカと伝統芸能が組み合わされた「カパ・ハカ」も披露されます。


パフォーマンスを披露するのは昨年の全国カパ・ハカ大会で優勝したロトルアの高校生(男女混合チーム)です。


9月から日本で始まるラグビーワールドカップで活躍が期待されるオールブラックス。


その前に機会がありましたらマオリ族の子孫たちによる本物のハカもぜひ東京で楽しまれてみてください。




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